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「いじめ」の問題と「不登校」の選択肢、及び学校教員の多忙さについて。朝日新聞の記事を参考にして。

「いじめ」の問題と「不登校」の選択肢、及び学校教員の多忙さについて。朝日新聞の記事を参考にして。

2012年8月26日


朝日新聞デジタル版(2012年8月24日)に、「いじめ 勇気を出して知らせて」という記事が掲載されていました。


朝日新聞のインタビュー相手は、1975年から1993年まで、中学校教諭をしており、2011年から京都教育大学教育支援センターの教授をしておられ、大津いじめ事件での第三者調査委員会メンバーの桶谷守(おきたに まもる)先生です。

この第三者調査委員会メンバーには、「尾木ママ」で知られる尾木直樹 法政大学 初代の教職課程センター長を含め、5名で構成されています。


以下が記事の一部です。

*****
 府内の公立中学校で最近まで教えていた元ベテラン男性教師に、実際にあったいじめの事例と対処法を聞いた。「いじめ抑止の第一歩は、被害を誰かに伝えること」と言う。

■「いじり」がいじめに

 同級生から芸人のものまねをさせられ、笑われる「いじられキャラ」の男子生徒。本音は笑われるのが嫌だったが、要求に応え続けるうちに「いじり」がいじめに変わっていく。

 ジャンケンで負けた人の肩を殴る「肩パンチ」は、ジャンケンをする前に殴られた。階段を歩いていると上の階からつばを吐きかけられた。学校にいるのが苦痛になり始めたが、誰にも言い出せなかった。

 約3週間後、生徒の親が制服のつばの跡に気づき、声をかけた。生徒はいじめられていることを打ち明けた。親は学校に相談し、担任教師は休み時間や登下校時もこの生徒のそばに立った。加害者側はいじめを認めなかったが、担任が目を光らせ続けた結果、生徒は卒業するまで再びいじめられることはなかった。


■勇気を出して知らせる

 引っ込み思案な性格の男子生徒。修学旅行先の宿で布団に入って寝ていると、同室の同級生たちから突然パジャマのズボンを下ろされた。携帯電話のカメラで写真も撮られた。生徒は「抵抗しても無駄」と寝たふりを続けた。

 翌朝、生徒は勇気を出して担任教師に知らせた。担任は同級生を呼び出して叱った。同級生は生徒に謝り、写真のデータも消した。いじめはなくなった。
*****


ここでは、教諭の役割、そして児童・生徒の申し出が述べられています。

児童・生徒の側に立つと、いじめられている事を誰かに相談することは、とってもとっても難しいことです。

・仕返しされるのではいか

・いじめを知られていない児童・生徒にも知られてしまうのではないか

・親を心配させるのではないか


 申し出たくても、それを許さない雰囲気、他者(教諭、保護者、友人)に対する信頼の希薄さ。

 そんな状況に追い込まれていたら、言い出したくても言い出せないのは明らかです。


 そこで教諭の役割が重要になってくるのですが、教諭の勤務は多忙を極めています。

・各種研修

・教材研究

・教育指導案作り

・授業


 ここまでは、教員としては当然の役割です。これらに加えて、当たり前となっていることが...

・PTAの教材作り

・学校庭園の世話

・バスケットボールの輪の修繕

・歯科検診のときの記録係


 「これは教諭だけがやならければならないことではないでしょう」と思われる事柄に...

・課外活動の指導

・修学旅行、見学などの打ち合わせ


 各項目、もっとあることと思いますが、実際に聞いた話を基にした場合、これらのことが挙げられます。


過去にもこれに似たことを書きました。こちらもお読みいただければ幸いです。




桶谷先生は、いじめられている児童・生徒に対し、以下のような提言をしていらっしゃいます。

*****
■逃げ道を教えてあげよう

 ――いじめられている子はどうすればいいですか。

 一番良いのは登校しないこと。いじめは耐えてもなくならず、むしろエスカレートする。いじめっ子と会わないための不登校は、とても良い選択です。

 親や先生に打ち明けるのは、子どもにとって簡単ではない。「自分は弱虫だ」と認めたくないし、心配をかけたくないから。子どもの様子がおかしければ、親は「学校、休んでいいよ」と、逃げ道があることを教えてあげてほしい。

 ――大津の事件では、教師に「いじめ」という言葉が伝わっていました。

 子どもが殴られるのを見たとします。殴った子は「けんかです」と言い、殴られた子も否定しないかもしれない。でも、もしそれがいじめなら、彼らはきっと目が泳いだり、表情が曇ったりする。子どもの顔を見て言葉の真偽を読み取れないなら、教師なんて辞めたほうがいい。子どもを助けるために心を磨き、寄り添うのが教師なのだから。

 ――わが子をいじめる側に立たせないためには。

 子どもの行動を「良い」「悪い」で評価せず、子ども自身に考えさせることです。いじめを傍観した子を「なんで止めなかったの」と叱るのではなく、「どうすればよかったのか考えよう」と助言する。すると、子どもは自分なりの答えを探そうとする。それが成長にもつながるのです。

*****

桶谷先生がおっしゃることは、もっともです。

「子どもの顔を見て言葉の真偽を読み取れないなら、教師なんて辞めたほうがいい」

そうだと思います。

しかし、先に述べたような多忙さ。これによって、つぶれる学校教諭を知っています。

文部科学省が平成24年1月に出した「教員のメンタルヘルスの現状」によると、「精神疾患による病気休職者数は、増加傾向」と報告されています。

病気休職者数のうち、62.6%が精神疾患による休職者です。


すなわち、学校教諭は、自らのメンタルヘルスの維持と戦いながら仕事をしているのです。

学校教諭が本来の職務である児童・生徒への教育活動に時間とエネルギーを使うことができるように、地域社会と協働していかなければなりません。

「子どもは地域で育てる」という意識がなければ、学校教育は学校教育、家庭教育は家庭教育、社会教育は社会教育、というように、それぞれ教育する対象者は同一なのに、バラバラなアプローチ、方法になってしまいます。


また、教員養成課程でしなければならないことの一つとして、「教育実習の長期化」です。

さらに、大学内でケーススタディー、コミュニケーション技術の向上に特化した授業を設置することも必須です。


桶谷先生がおっしゃっていた「子どもの顔を見て言葉の真偽を読み取れないなら、教師なんて辞めたほうがいい」。

これを達成するためには、教育実習に出る前に…

学校でどのような問題が起こっているのかを学び、学生自身が合っていても、合っていなくても、解決策を話し合い、考えるケーススタディー

コミュニケーション技術、特に非言語(ノンバーバル)な表現、口調など、児童・生徒を観察するための技術。

さらには、カウンセリング技術の習得。

そして、上に挙げたような知識、技術を身に付けた上で、実際に学校で児童・生徒と接し、新たな学び、身に付けた知識と技術の実践を「本物」で体験するための教育実習の長期化。


 これらを実現していくためには、様々な課題があることは承知しています。

 しかし、教育に関わる人は、努力して、汗を流して、日日研さんしなければならない、と確信しています。

 教職課程を設けている大学は、人的、経済的な困難さはあるとは思いますが、文部科学省が課している以上の授業を設置し、より良い教員を輩出してください!!!

 日本の将来は、教育に掛かっているのです。


中山恵一(くま)
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